第7回KLA日本語スピーチコンテスト 受賞作品をご紹介【銅賞・特別賞】
2023年9月6日第7回KLA日本語スピーチコンテストが京都テルサで開催され、大盛況で幕を閉じました。
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KLAに在籍する留学生の代表が自分の考えや夢を日本語で表現したこの大会で、見事銅賞、特別賞を受賞されたスピーチを一部ご紹介します。
<銅賞>
大阪校 ニン タジン アウンさん(ミャンマー)
テーマ:自分を認めること
『あなたはどんな人?自分を振り返ってみたことはありますか?私は子どもの頃、自分の心と体が違っていて自分で自分をよくないと思っていました。私は女として生まれましたが、性格は男の人でした。女の子の服は着たくなかったけど、男の子の服は買ってもらえず、周囲からも間違っているといわれていました。そして、本当の自分を隠して生きるようになりました。大学で、同じ悩みを持った友だちと出会いました。本当の自分を考えるうち、自分は幸せでないことに気づきました。勇気を出して親に悩みを告げた時、誰にも認めてもらえず家を飛び出しました。困っていた時は、友だちが助けてくれました。勉強することで何かを見つけ、自分の力で生きていくために日本語の勉強をしてミャンマーの大学を出ました。私のがんばりを見た親が、認めて受け入れてくれました。その時わかったのは、自分が何もしなければ誰も自分を認めてくれないということです。自分を認め受け入れた後の人生は、どんな困難も乗り超えられると信じています。みなさんも本当の自分を認め、愛してほしいです。』
◆受賞のコメント「友だちのお陰で受賞できました。自信が持てなかったが応援してくれた」
■特別賞
新宿校 オウ テツさん(中国)
テーマ:野球と私の日本語
『高校生のプロジェクトで日本へ留学しました。最初はとても心細かったです。友だちに誘われて女子野球部を見に行った時、みんながたくさんの質問をしてくれて、帰る途中に入部に誘われました。そこから、私はひとりぼっちではなくなり、放課後みんなと一緒に野球をすることになりました。練習の時、「一本目~二本目~」と、叫ばなければなりませんでした。でも私は何をすれば良いかわかりません。その時、部員のひとりが「一緒に叫ぼう」と声をかけてくれて、一緒に「九本目~」と叫びました。練習で一緒に声を出して叫び、一緒に走り、声が重なったとき、笑ってくれたとき、チームを感じました。つらい時に、応援の声が日本語で聞こえるようになりました。そこから私にとって日本語は普通の外国語ではなくなりました。日本語は友だちをそばに感じられるもの、友だちが応援を伝えてくれるものになりました。野球場には一人では見えない景色があることを知りました。3月に留学生活が終わった時、寂しくてとても不安だったけど「また会える、大丈夫」と友だちが言ってくれました。私は本当に幸運です。17歳の夏にこの一生の力を与えてくれる友だちと出会えました。私たちのこの物語は、間違いなく一生の宝物です。』
◆受賞のコメント「大切な友だちとの話をさせてもらえて、とても嬉しかった」